FIFAビーチサッカーワールドカップバハマ2017 準決勝をまとめました。準決勝のカードはタヒチvsイラン、前大会でも準々決勝で対戦しており5-4とタヒチが勝利しましたが、最後まで分からない死闘を繰り広げております。もう1試合はイタリアvsブラジル、両チームとも今大会では得点力が目立ち得点の奪い合いが期待できる楽しみなカードになりました。
準決勝 第1試合 イラン 1(2 PK 3)1 タヒチ
タヒチは前大会最優秀ゴールキーパーのトロヒア、イランは2015年アジア最優秀ゴールキーパーのホセイニと両チーム共に世界を代表するGKを要し、攻撃もキーパーを起点にはじまるチーム同士の戦いとなりました。この試合タヒチの主力タイアルイがイエローカード累積で出場停止となっています。
第1ピリオドの開始早々にタヒチがPKのチャンスを向かえますが、これはホセイニがブロックし得点を与えません。タヒチは前線からのプレスが厳しくイランにボールキープの時間を与えない試合運びをし、第1ピリオド終わってタヒチのボール支配率が70%以上となっていますが、イランもタヒチには決定的なチャンスは与えていません。
第1ピリオドは30秒で1本のシュートが飛び交い1試合100本のシュートもあるビーチサッカーの試合において第1ピリオドは17本のシュートしかなく、慎重な立ち上がりになりました。
第2ピリオドもタヒチにボールを支配を許していた展開でしたが均衡を破ったのはイランでした。GKホセイニのシュートがコーナーになり、そのコーナーをモクタリが合わせボールがこぼれたところでハゼムが押し込みゴールをあげます。
先制されたタヒチはペースをあげて攻撃を仕掛けるシーンが増え、ラバステのオーバーヘッドもポストに阻まれるなど惜しいところまでいきますが、なかなかゴールが奪えず第2ピリオドを終えます。
第3ピリオドもなかなか試合が動かない展開でしたが、残り5分を切ったところで巧みなパス回しからタヒチのテパが遂にゴールを奪い同点に追いつきます。そして第3ピリオドが終了し、延長戦も両チーム無得点に終わり試合の決着はPK戦となります。
PK戦では両GKが注目されていた一戦にふさわしく、お互いが見せ場を作ります。12人が蹴って決まったゴールはたったの5ゴールという結果に。
そして試合を制したのはタヒチ。タヒチは2年連続でファイナルに進出しました。イランはアジア勢初の決勝進出を惜しくも逃しました。
準決勝 第2試合 イタリア 4-8 ブラジル
イタリアは今大会14ゴールで得点王を独走中のエースのゴリ、ブラジルは日本戦でも5ゴールのロドリゴ、そして今大会は両チームともほとんどの選手が得点をあげており、得点の取り合いが期待できる試合となりました。
第1試合がロースコア展開だったのとはうって変わってこちらの試合は試合序盤から点が動きます。第1ピリオド開始2分にマウリシーニョのオーバーヘッドが決まりブラジルが先制点をあげますが、イタリアも直後のキックオフからマルッチが同点ゴールをあげます。さらにブラジルはロドリゴのオーバーヘッドが決まるも、再度キックオフからラマチオッティがヘディングで同点ゴールをあげ、イタリアはブラジルに試合の主導権を許すもリードを与えない展開となりました。
しかし、第2ピリオドに入るとブラジルの攻撃力が爆発します。第2ピリオド早々にカタリーノが得点をあげるとマウリシーニョがハットトリックをあげ、さらにルシオ、GKマンにもゴールが生まれます。イタリアは得意のキーパーからのロングスローで前先にパスを繋ぐ形を多用しているが、なかなか形を作ることができずゴールが生まれません。6-2でブラジルリードとなりイタリアは苦しい展開となります。
第3ピリオドに遂にイタリアのゴリがPKから得点をあげ、続いてコロシニティが続けて得点をあげイタリアに流れが傾きつつあるかと思われた直後に、ボキーニャがロドリゴのオーバーヘッドを押し込みイタリアの追撃を許しません。
そして8-4で試合が終了しブラジルが3大会ぶりに決勝にコマを進めました。イタリアは5大会ぶりの決勝進出を狙いましたが3位決定戦に回ることになりました。
FIFAビーチサッカーワールドカップバハマ2017決勝戦は悲願の初優勝をねらうタヒチとブラジル4大会ぶり5回目の優勝をねらうブラジルとの戦いとなりました。
日本はグループステージで決勝にコマを進めたこの2チームと同じ組になっており、改めて厳しいグループだったかを感じさせられます。
エキシビジョンマッチ
準決勝の後にバハマ代表vsオールスターズのエキシビジョンマッチが行われました。出場メンバーは準々決勝で敗れたチームを中心に選出されていますが、サプライズでスペインのアマレルが選出されています。
オールスターズのメンバー
1 Rolando GONZALEZ(Paraguay)
3 BRUNO NOVO(Portugal)
4 Luis OJEDA(Paraguay)
5 Noel OTT(Switzerland)
6 Sergio VILLAVERDE(Paraguay)
7 MADJER(Portugal)
8 Mo JAEGGY(Switzerland)
9 Dejan STANKOVIC(Switzerland)
10 Amarelle(Spain)
12 Valentin JAEGGY(Switzerland)